イラストレーター、おおやちきは1970年代に僅かな期間漫画家「大矢ちき」として活動していました。
漫画家として活動していた際、りぼん誌上で掲載した最後の作品になるのが、本作「回転木馬」です。
1975年にりぼん誌上で連載された本作、36年の時を経て復刊ということで読ませて頂きましたが、ストーリーは少女漫画の王道中の王道を行っていますね。
カバー絵の、ともすると「うるさい」と感じるくらいの色彩、そしてその絖った質感。
エル・グレコを彷彿とさせるカラー絵に一気に惹きつけられました。
何度も見ても飽きることのないそのイラスト。彼女と鳩山郁子はやはり僕の中で別格だ、と改めて認識させられた一瞬でした。
本作は、彼女の作品の魅力が雑誌掲載当初のままの輝きで刊行されています。
ファンのみならず、漫画、絵画、イラストを愛する全ての方に必携の一冊です。
