ジョーカー

2011-03-26

Books

ジョーカー (バットマン)

さて、いよいよブライアン・アザレロの「ジョーカー」邦訳版が出ました。
アザレロのジョーカーは、今までのジョーカーとは違います。
ジョークも笑いも殆ど無く、ゴッサム・シティの「災厄」という自然現象の象徴の様な存在として描かれています。

表題の「ジョーカー」というタイトルとは裏腹に、主人公は取り巻きのチンピラ。
彼の視点から物語は紡がれます。
この構成のおかげか、ジョーカーをより客観的に「魅せる」事にアザレロは成功しています。

個人的に思いますが、このアザレロのジョーカー、ヒース・レジャーが「ダークナイト」で演じたジョーカーに一番近いんですよね。
彼にこの「ジョーカー」のエピソードを是非、実写で演じてもらいたかった…。
ハーレクインやリドラー、トゥーフェイスも登場しますので、往年のバットマンファンにも一読して頂きたい一冊。

「らしくない」ジョーカーかもしれませんが、僕は好み。
…そうそう、今回の作品では「彼」はチョイ役です。存在感は圧倒的ですが。

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