すだちの豚汁

2020-12-06

Cooking

寒くなると、味噌が舐めたくなる。あの甘じょっぱさがそそるのだろうか。


味噌汁を主菜として考える場合、一番手っ取り早いのは肉を入れることだ。入れる肉は何が良いだろう。やっぱり豚肉だ。そうなると、豚汁だ。一辺倒に豚汁を作ってすする。美味い。が、どこか寂しい。七味唐辛子を入れてみる。美味い。が、どこか寂しい。思うに、毎年この時期に豚汁ばかり作っていて、味わいに慣れてしまったようだ。


人生というのは、あらゆる点において変化し続けるものだ。豚汁一つ取っても、それは同じことだと思う。ならやることは一つ、試していない味に挑むことだ。


出来立ての、湯気が立つ豚汁にすだちを絞り入れる。黄色と緑色の、あのすだちの色そのものの、パッとした爽やかな香りが立つ。すすってみる。美味い。味噌の香りにすだちの香り、味噌の塩気にすだちの酸味。火を加えられ香りの良くなった豚肉、ザクザクした歯ごたえと、土の匂いがする牛蒡。白飯(しろめし)。


冷たい空気がそっと窓から手を伸ばしてくる初冬。そんな季節にこの爽やかな豚汁をすすってみると、陽が早々に落ちて暗くなった部屋の中に、何やら草花が湧いてくるような、そんな心持になる。品がないとは思いつつ、白飯に豚汁をかけ木枯し紋次郎の様にずるずるとすすりながら、色々あった2020年の、年の瀬が始まった。


[レシピ] 
材料
  • 味噌:適量 ※大蒜味噌でも良い
  • 豚肉:食べたいだけ
  • 牛蒡:一本の半分くらい
  • 玉ねぎ:大きいのが一個
  • 人参:好きな人なら1,2本
  • しいたけ:食べたいだけ
  • こんにゃく:一枚の半分くらい ※余ったらちぎって冷凍しておいて、後日唐揚げにするのが良い 
  • すだち:好きなだけ ※瓶やパックで販売されているものでも良い
  • ごま油:適量

作り方
  1. 豚肉、牛蒡、玉ねぎ、にんじん、しいたけを食べやすい大きさに切る。
  2. 鍋にごま油を引いて、「1.」を炒める。
  3. 水と具材を入れて沸騰したらアクを取る。 ※水の量はお好みで。800mlくらいが一応の目安。
  4. こんにゃくをちぎって鍋に入れ、しばらく煮る。 ※切った具材の大きさで煮る時間は変わる。8~10分くらいが一応の目安。
  5. 火を止めて、味噌を溶き入れる。
  6. 器に盛り、食べる前にすだちを絞り入れて完成。 ※輪切りにしたすだちを浮かべても良い。他の薬味は好みで入れても可。