「戦国武将と料理」というのは文献がたくさん残っていて、調べてみるとなかなか面白い。例えば、格式高い戦国武将の嗜みとして、「庖丁」というのは武芸や学問と同じくらい重要なものだったらしい。専門家ではないけれど、これは恐らく、神事に用いる「庖丁式」が根底にあるのではないかと思う。この庖丁で有名だったのが、細川忠興の父である細川幽斎(藤孝)で、『細川幽斎年譜』にも「徳川家康、吉田兼見邸訪問、相伴、言経・柳原淳光・幽斎・山名禅高、他碁打ら、この時幽斎、鯉包丁披露。」とある様に、武家や公家の前で披露できるほどの腕前を有していた。こんな人物を父に持ち、しかも「利休七哲」の一人として茶道に通じていた忠興なのだから、料理に関して並々ならぬ拘りがあったのは想像に難くない。そんなことに思いを馳せながら舐める大蒜味噌の香りと酒の旨味と共に、秋の夜が更けてゆく。
[レシピ]
※本レシピは後述の「出典」にあるサイトのアレンジです。出典元へ敬意を込めて深謝致します。
材料
・味噌:1/4パック〜1パック
・大蒜(にんにく):好きなだけ
・砂糖:好みの甘さで
・みりん:少々
・鰹節:適量
・大葉:市販のものを一袋分
・一味唐辛子:適量
作り方
1) にんにくを小指大に刻む
2) フライパンに油を入れて低温で炒める。 ※火をかける前に油と大蒜を入れてしまって弱火で始めるとうまくいく
3) にんにくが柔らかくなって香りが立ったら、砂糖、味噌を入れる
4) 木べらなどで大きく混ぜながらさらに炒める
5) 火を止めて、鰹節を入れて大きく混ぜる
6) 余熱を取ったら大葉を刻んで混ぜる
7) 一味唐辛子をふって完成