数あるバットマンのコミックでも、屈指の問題作です。
歴代のバットマンのヴィランも登場しますので、バットマン中級者~上級者向けの作品ですね。
まず中身を見てビックリするのが、色彩。
これまで読んできたどのバットマンとも違う、暗く鮮やかな絵です。
それもそのはず、イラスト担当はニール・ゲイマンの「サンドマン」シリーズでもお馴染みの、デイヴ・マッキーン(!)
まさかこの人の絵でバットマンが読めるとは思いませんでした…。
話も歪みに歪みまくっていて格別。
不思議の国のアリスとサイコパスをミキサーにかけて、できあがったペーストを生で舐めるような感覚です。
犯罪者が収容されている精神病棟「アーカムアサイラム」で暴動が発生。
単身アーカムアサイラムに乗り込むバットマン。 そこでジョーカーを始めとする犯罪者達と彼は対峙する。
アーカムアサイラム内を彷徨い、正気と狂気の間をも彷徨うバットマン、そして…。
単身アーカムアサイラムに乗り込むバットマン。 そこでジョーカーを始めとする犯罪者達と彼は対峙する。
アーカムアサイラム内を彷徨い、正気と狂気の間をも彷徨うバットマン、そして…。
並行して、アーカムアサイラム創始者のアマデウス・アーカムに関する話も展開されます。 強烈なエピソードです。
しかし、読後に何故か残る爽快感。この辺りは変態(褒め言葉)、グラント・モリソンの面目躍如かと。
旧版と復刊版が存在しますが、復刊版は旧版になかったグラント・モリソンのスクリプトとラフスケッチを収録。
これでさらにこのエピソードの深淵を垣間見る事が出来るかと。
100ページを超える大作ですので、何回も読み返して楽しみたくなる作品。