シャルル=アンリ・サンソン。
パリ死刑執行人の一族「サンソン家」の四代目当主であり、苛烈なフランス革命期を生きた男。
彼の生涯は「死刑執行人サンソン ―国王ルイ十六世の首を刎ねた男」に詳しいですが、これを出典とした坂本眞一の漫画「イノサン」の一巻が発売されました。
アンリ・サンソンが登場する漫画は幾つかありますが、連載で主役、というのは初めてではないでしょうか。(短篇集であれば、「ダンス・マカブル 2 -西洋暗黒小史-」で彼が主人公の回が一話、収録されています。)
話はまだ彼が死刑執行人として歩き出したばかりのところですが、圧倒的な画力と演出で引き込まれるばかり。これからが大変楽しみな作品です。
余談ですが、死刑廃止論者であり、王党派であり、信心深かった彼が、死刑執行人の宿命に従い首を刎ねた著名人の一部を以下に。彼が如何に激動の時代に生きたかが、良く分かります。
- ルイ十六世
- マリー・アントワネット
- ルイ・フィリップ二世
- シャルロット・コルデー
- ラヴォアジエ
- ダントン
- サン=ジュスト
- ロベスピエール