1980年代に講談社から刊行された「江戸川乱歩推理文庫」の表紙絵を、「ファイナルファンタジー」でお馴染みの天野喜孝が描いたことがありました。
今回その全65点にものぼるイラストを収録したのが本書、「乱歩幻影画集」です。
懐かしいです。
実はボクが乱歩を初めて手に取って読んだのは、この講談社から出版された天野喜孝表紙絵の「二銭銅貨」でした。
そういうわけで、今回の画集刊行は嬉しいですね。ノスタルジーが刺激されます。
ちなみに本書のカバー及び表紙(購入された方は、カバーを外してみて下さい。)は最新の描きおろし。
これが素晴らしいですね…。
乱歩作品は多くのイラストレーター、デザイナーが表紙絵を描いています。
横尾忠則、多賀新、高塚省吾、高橋葉介、等。
その中でも、宮田雅之の「芋虫」は鮮烈でしたね。
乱歩の世界を最も巧みに表現しているのは、宮田雅之の絵でしょうか?
天野喜孝の乱歩絵は、良くも悪くも「天野喜孝」です。
「うつし世は夢」、「二銭銅貨」は万人受けする作品だと思いますが。
天野喜孝がお好きな方は必携の一冊。