「うしおととら」「からくりサーカス」、そして現在連載中の「月光条例」でお馴染み、藤田和日郎先生の1巻完結の短編です。
藤田先生の漫画は長期連載の物でも破綻することが少なく、且つ「泣ける」「熱い」漫画ばかり。
その藤田先生がスピリッツ誌上で短期連載(全7回)していたのが本作、「邪眼は月輪に飛ぶ」です。
タイトルは「じゃがんはがちりんにとぶ」と読みます。如何にもなテイストで惹き込まれますね。
ストーリーは、邪眼を持ったフクロウのお話。
ミネルヴァ」と呼ばれるそのフクロウに見つめられたものは必ず死ぬ。
そのフクロウが東京に現れます。
ミネルヴァに虐殺されていく都民。日本の政治、経済は完全に停止します。
窮地に追い込まれた日本。
そしてアメリカから国務省書記官の2人、ケビンとマイケルがある田舎の村に降り立ちます。
―13年前に「ミネルヴァ」を撃ち、地元のハンターから尊敬を込めて「仙人(センニン)」と呼ばれる、「鵜平(ウヘイ)」という名の猟師に会う為に…。
そのフクロウが東京に現れます。
ミネルヴァに虐殺されていく都民。日本の政治、経済は完全に停止します。
窮地に追い込まれた日本。
そしてアメリカから国務省書記官の2人、ケビンとマイケルがある田舎の村に降り立ちます。
―13年前に「ミネルヴァ」を撃ち、地元のハンターから尊敬を込めて「仙人(センニン)」と呼ばれる、「鵜平(ウヘイ)」という名の猟師に会う為に…。
老人の猟師が主人公という異色の設定ですが、これが憎いくらいにカッコイイ。
マタギの文化、フクロウの生態に関するエピソードも随所に見られ、取材の確かさも感じられます。
何より、「藤田節」がこの漫画でも炸裂しています。
読み終わった後の、ジンワリと心が温かくなるあの感覚。漫画家として最高峰の位置にいる人が、藤田和日郎先生だと改めて実感させられました。
ファンで未読の方は是非。
特に「うしおととら」のファンの方にオススメの一冊です。