アレハンドロ・ホドロフスキー原作、メビウス画のバンドデシネコミックです。
はっきり言って、現在でも映画としてこの作品を表現することは不可能でしょう。
ホドロフスキーの夢の輝きを、バンドデシネの巨匠メビウスが見事に表現しています。
ストーリーは、謎の生命体をひょんなことから手に入れた探偵が巻き起こす銀河規模のスペースオペラです。
マンガを読み慣れている方には、細かな構成部分に若干の違和感を感じることがあるかもしれません。
しかしそれを補って余りある魅力あるストーリー、設定、何より絵の美しさ。
日本でも一部分が邦訳された「謎の生命体アンカル」という版で出版がされたこともありましたが、今回が初の完訳です。
ホドロフスキーのファン、バンドデシネのファンはもちろんのこと、日本のマンガしか読んでいない方にオススメの一冊。
それほど発刊部数も多くなく、手に入れにくい状態になると思われますので、入手されたい方はお早めに…。