バットマン:ロング・ハロウィーン

バットマン : ロング・ハロウィーン ♯1 バットマン : ロング・ハロウィーン ♯2

大ヒットを記録した映画「ダークナイト」。クリストファー・ノーラン監督のダークナイトを含めたバットマンシリーズは、原作と呼べるものはなく、現在発刊されている様々なバットマンのエピソードから着想を得ています。
それらの中で、特に大きな影響を受けているであろうエピソードもあるのは事実。そのエピソードこそ「バットマン:ロングハロウィーン」です。

ハロウィーンの夜に、マフィアであるローマン一家の一人が殺された。それを皮切りに、祝日の度に起こる殺人。犯行の手口から「ホリデイ」と呼ばれる様になったその殺人鬼を捕らえる為、調査に乗り出すバットマン、ゴードン警部、そしてハービー・デント検事。
彼等をもってしてもホリデイが誰なのか、確証を得ることができないまま凶行は続いていく。次第に疑心暗鬼に取り憑かれていくバットマン達。

そして再びやって来る、ハロウィーン。

殺人鬼「ホリデイ」の正体は一体誰なのか?ゴッサム・シティの人間、そしてバットマンにとって、それは長い長い「ロングハロウィーン」だった。

エピソードとしても長編なので、かなり読み応えがあります。「ミステリーの様な物語」、というのが一番分かりやすいかもしれません。

全体的に読者の判断に委ねる描写が多いです。読んでいく内に、誰が殺人鬼なのか?誰を信じるべきなのか?読み進めていく内に疑心暗鬼。 そして「あっ」となる、衝撃のラストシーン。きっと読者は、驚いた後にもう一度最初から読むんじゃないでしょうか。 

数あるバットマンエピソードの中でも、ストーリーの構成やテーマは出色の出来。おそらくは、近年出版されたバットマンエピソードの中で最高傑作になると思います。
ダークナイトの続編である映画「ダークナイト・ライジング」のヒットもあって、絶版になっていた本作が現在増販の日の目を見ることに。一時期プレミア価格で取引されていただけに、嬉しい限りです。映画の影響でアメコミに触れたくなった方は、この機会に是非。

英語が読める方は、英語版のオリジナルの方が格段に安いので、お勧めです。

Sho Yanagihara

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