バットマン:ノエル

バットマン:ノエル

年内最後のアメコミは、「ジョーカー」でアザレロの頭の中にあるジョーカー象を見事に描き出したリー・ベルメホの作品です。
その名も「バットマン:ノエル」。

舞台はクリスマスのゴッサムシティ。
ブルースウェインの精神状況やコスチューム、周りの人間関係を見ていると、「ダークナイト」と時間軸と世界観を一にしているようですね。
(ロビンが死んでいる、バットマンが正義を捨て始めている、スーパーマンが登場する、等)

この話もアザレロの「ジョーカー」の様に、ゴッサムシティの一人の犯罪者の語りで物語が構成されています。

バットマン作品の中には幻想的な物、狂気をはらんだ物、コミカルな物、シュールな物、おおよそありとあらゆるパターンの物語があります。
本作はその中でも幻想的な部類、そしてその類にしては珍しい、心の温まる作品です。

バットマンの怒り、悲しみ、苦悩も十二分に描き切れています。素晴らしい。
そして、キャットウーマンが登場したのには驚きました。
最近の邦訳本の中ではついぞ見ることのなかった彼女を、久しぶりに見ることができたのが一番大きな収穫だったかもしれません。

クリスマス、温かい部屋の中で読んで欲しい一冊。

Sho Yanagihara

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