ダンス・マカブル 1 -西洋暗黒小史-

ダンス・マカブル① (-西洋暗黒小史-)

「異端審問」や「魔女裁判」といった中世ヨーロッパの暗黒面を切り口に、当時の拷問、処刑を前面に押し出したエピソードを綴った短編コミックです。
各エピソードにも著名な人間が多く登場します。

  • ルーアンで審問の末火刑に処されたジャンヌ・ダルク。
  • 善政の後、突如として暴虐の皇帝に変貌したガイウス帝(カリグラ)。
  • 2000人以上の人間を異端審問の名のもと拷問の果てに火刑に処した、初代異端審問官トマス・トルケマダ。
  • 人の生き血を浴び、永遠の若さを保とうとした貴族、バートリ・エルジェーベト。
  • 「神の子」と呼ばれたイエス・キリスト。

絵柄はあまり好みではありませんが、各エピソードにおける丁寧な取材に好感が持てます。
作中には数多くの拷問器具や処刑の描写がありますが、文献にある記載を忠実に再現しています。

特筆すべきエピソードは、トルケマダでしょうか。
正気は狂気とさして変わらないと、まざまざと感じさせられます。
また、このエピソードで登場する「スペインの蜘蛛」と「梨」の使用方法は、実際の用途にかなり忠実に描かれています。
残酷描写が苦手な方、バッドエンドが嫌いな方にはお薦めできませんが、殊勝な方には一読の価値有り。

Sho Yanagihara

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