H.P.ラブクラフトと言えば怪奇小説好きで知らない者はいない人物ですが、彼の代表作である「クトゥルフの呼び声」は、訳の出来具合によって少々難解に感じる方もいるかもしれません。
また、ラブクラフトの名前を知らず、本を読んでみたいが読まずに終わっている人もいるでしょう。
そんな方の為に、マンガで読めるクトゥルフの呼び声を紹介したいと思います。
内容は、ほぼ原作通り。記述を端折った箇所もほとんどありません。ラブクラフトのじめついた暗い文体を、そのままマンガにしたような本です。
原作通り、章立てで話が進んでいきますが、章の合間にラブクラフトやクトゥルフ神話、怪奇小説家達の話が挟まれています。
実は、ここがこの本の素晴らしいところです。
怪奇小説のマニアになればなるほど、初心者にはついていけないような話しばかり書く傾向にありますが、この解説は最低限必要な知識だけを選んで読者に提供してくれています。
このマンガを読めば、自ずと自分が読みたい怪奇小説のジャンルも見えてくるというものです。
というわけで、クトゥルフ神話初心者の方には胸を張ってオススメできる一冊ですね。